後期臨床研修プログラム
プログラムの特徴
当院での後期臨床研修は3年間を通じ、各研修医にそれぞれ指導医をおきその指導の下、主治医として診療にあたります。毎週、スーパービジョン・コンサルテーションを実施します。指導医は、原則として精神科診療歴5年以上を有する医師が担当します。主治医として責任ある立場を担っていただきますが、常にバックアップ出来る体制は整えています。
また指導医の指導だけではなく、週1回の病棟カンファにて数人の指定医(指導医)による、症例のアドバイスや診療上のコツを聞くことが出来きます。症例は、統合失調症圏、感情障害圏、器質性疾患を含めて全ての精神疾患、若年期から老年期までのあらゆる年代の疾患を経験する事が可能です。
さらに精神科救急病棟にみられる超急性期での患者の対応から、社会復帰施設の利用の仕方まで精神科医として必要な急性期から慢性期までの総合的な臨床能力を養うことが出来ます。当然、精神保健指定医や認定医取得のための症例は、一年で充分に取得可能です。臨床の現場における脳波や、頭部CTの読影(放射線科医師による読影)さらに修正型電気けいれん療法など実際に体験し学ぶことができます。
達成目標
初期プログラム(卒後3年目)
各疾患の典型症例の入院患者を5〜10名担当する。
- 患者及び家族との面接の実践が出来る。
- 病歴の聴取
- 疾患の概念や病態の理解ができ、標準的な治療が出来る。
- 診断
- 治療計画
- 精神療法の理解、実践が出来る。
- 個別精神療法
- 家族療法
- 精神保健福祉法の理解と正しい運用が出来る。
- 医療保護入院、措置入院の治療
- 法的手続きの習得
中期プログラム(卒後4年目)
入院患者を10〜15名担当する。(措置入院患者も含む)
- 精神科救急の対応が出来る。
精神科救急当番病院として当直を行い、精神保健指定医の指導のもとに精神科救急の実際を学ぶ。 - 精神科リハビリテーションの理解が出来る。
地域ケア計画の立案、デイケア運営への参加、通所者の症状悪化時の危機支援などを通じて、地域医療における精神科医療を学ぶ。
後期プログラム(卒後5年目)
入院患者を10〜15名担当する。(処遇困難例も含む)
- 専門医・精神保健指定医取得のためのレポートを作成出来る。
- 臨床研究を行うことが出来る。